戦略法務

企業はより多くの利益を求めるのが普通です。そのためには新製品を開発して販売したり、生産を増やすために新しく工場を建てたりする必要性が出てきますが、そのための企業法務を戦略法務と言います。企業が経営を広げるにあたり、様々な法律が関与してくるため、戦略法務では法的なリスクはないか、知的財産権に関与していないかなどについて調査することから始まります。

また、近年では企業同士が合併したり、大企業が中小企業を傘下に収める吸収合併、買収などがよく行われるようになりましたが、それも法的な手続きが必要になりますので、戦略法務の一部になります。他にも、経営戦略として、企業提携や海外進出、自社の特許の売り込み、M&Aなどの政策が挙げられますが、これらも戦略法務として行われています。

これからの時代は、ビジネスを成功させるには戦略法務が欠かせません。特に、近年では大きな利益を生むとして知的財産も取引されますので、戦略法務の必要性がどんどん高まりつつあると言って良いでしょう。顧問弁護士は、顧問をしている企業の価値を高めるために、戦略法務を提案していくことも求められるようになっています。これから顧問弁護士を選ぶという企業は、このようなことも念頭に選定することをおすすめします。

予防法務

これまでの企業法務は、何かトラブルが起こってから対処することが主な業務でしたが、それではトラブルが大きくなる可能性が高いとして、近年ではトラブルを未然に防ぐための予防法務が一般的になってきました。これまでの臨床法務は、もちろんとても重要な法務ですが、日本の企業が世界的にも認められる大企業として成長するにつれて、訴訟問題なども大きくなる傾向があり、転ばぬ先の杖として、予防法務が行われるようになってきているのです。

また、日本国内でも独占禁止法の強化が行われるなど、大企業が法的に罰せられることが多くなったり、アイディアやノウハウを巡る訴訟が増加していることもあり、企業はそのようなトラブルに巻き込まれないように、事前に調査などをする必要性が高まってきました。そうすることで、何かトラブルが起こっても最小限の損害で済ませることが可能になります。

特に、中小企業は大企業相手のトラブルとなると、太刀打ちできないのが現状です。だからこそ、予防法務が必要になってくるわけです。予防法務は自分の企業を守るための予防対策とも言えるでしょう。何か起こってからでは手遅れ。企業を、従業員を守りたいなら、すぐにでも予防法務に取りかかるようにしましょう。

臨床法務

企業法務で最も一般的な業務は、様々な法的なトラブルの対処と言えるでしょう。この企業法務のことを臨床法務といいます。臨床法務は、契約書作成時のトラブル、取引先との契約に関するトラブル、商品のリコールなどをはじめ、企業内部での従業員のセクハラや、就業規則に関するトラブルなど様々なトラブルを対処するための法務ですが、それだけではなく、裁判になった時の対処も行います。

そのため、法律の専門的な知識が必要になってくるので、多くの企業では顧問弁護士に依頼して、臨床法務を行っています。臨床法務は企業法務の中でも最も重要性の高い法務として考えられているからです。トラブルが上手く対処されなければ、多額の賠償金を支払わなければなりませんし、下手をすれば、企業の閉鎖に追い込まれる可能性もありますので、臨床法務がとても重要だという考え方は、ごもっともと言えるでしょう。

何か起きてから、何とかすれば良いという考え方は、日本の昔からのビジネス体制で、トラブルなんて起きるはずがないという、甘い考えが根底にあります。しかし、それが後々大きなトラブルを招くということを問題視する企業が増加してきました。そこで、トラブルが起きてから対処する臨床法務だけではなく、企業法務は予防法務、戦略法務へと広がりつつあります。

企業法務とは

企業法務とは、企業の経営に関わる法律を取り扱う業務のことをいいます。企業の経営は、創立から法律に則って行われる必要があります。経営にあたっても、他企業との取引や契約、雇用、人事、労務など、全ての面において法律が関わってきます。その業務をこなすのが企業法務の仕事ということになります。

企業法務の仕事は、法的なトラブルの対処をはじめ、株主総会や取締役会の開催準備や手続き、従業員のコンプライアンス指導、契約書のチェックなどがあります。近年では法務部などを設置して、企業法務を専門に取り扱う部署を設ける企業が増えてきました。企業法務がそれほど重要ということです。企業法務をさらに順調に行うために、大手企業や中堅企業では顧問弁護士を採用しているところがほとんどです。

法務部などを設置していても、法律は多岐にわたっていますし、とても複雑です。法律に詳しくない素人ではやはり処理しきれない部分がどうしても出てくるからです。企業法務を専門的に行う弁護士をビジネス弁護士、ビジネスロイヤーなどと呼ばれていますが、近年では弁護士の費用が自由化され、顧問料を引き下げている弁護士が増加していることもあり、中小企業でも顧問弁護士を採用するところが増えていて、企業法務のアウトソーシング化が進んでいます。どうして、そこまでして企業法務を徹底しなければならないのか、当サイトでは企業法務が持つ役割についてまとめています。企業法務についてお困りの方は、是非、参考にしてください。